■レーシック知識/レーシック後の視力維持は本人次第ブログ:2017/8/04
「元気に楽しく暮らすために、介護サービスがあるんですよ」
ケアマネージャーさんの言葉は、正直に言えば、絵空事のように聞こえた。
当時、父親は76歳。
腎臓疾患のため、1週間に2回の人工透析に通っていた。
年齢のためか脚の衰えが目立つようになり、
家の中でも杖を使うようにしていたが、
それでも転んでしまうことさえあった。
そんなとき、心配した主治医の先生から
「介護サービスを検討してみては?」と、アドバイスがあった。
父親はデイケアを利用することになった。
「男は寡黙が一番」と、
人づき合いが苦手で、頑固で偏屈、細かいことが大嫌いな父親。
活動メニューにある
「ちぎり絵」や「レクリエーション」などになじめるだろうか?
他の利用者とうまくやっていけるだろうか?
かえって、ストレスをためることになりはしないか?
…不安だらけだった。
しかし、
父親はケアマネージャーさんの言葉を自分なりに消化し、
励みとしたようだ。
ぼくの心配をよそに、介護を積極的に受け入れたのだ。
そして父親は、孫たちの先生になった。
ぼくたちは、父親も含めて3世代同居の家庭で、
父親にとっての孫が2人いる。
デイケアから帰ると、そこで習ったことを一生懸命に孫に教えはじめたのだ。
孫は、父親の帰りを楽しみに待つようになり、
父親も孫に教えるため、デイケアでの活動に積極的に取り組む…
ぼくはホッとするとともに、父親の変化に恐れ入った。
父親はきっと、大きな意識の変換をしたのだろう。
介護という環境に身を任せるのではなく、自分から関わる父親。
体の衰えを、意識の変換で受け入れる父親。
「元気に楽しく暮らす介護」という
ケアマネージャーさんの言葉は、本当だった。
父親の姿に、それを教わった気がする。